03-5226-5755
受付時間:平日 9:00~18:00
オンライン相談
メールでお問い合わせ

地代の変更に使える賃料増減額請求とは?

お金と積み木で作られた階段

現在、受け取っている地代(または支払っている地代)が相場と開きがあるので変更したいという土地の所有者や借地人に役立つ内容です。「相場と違う」という理由だけで、地代を変更することはできません。賃料増減額請求(地代等増減請求権)を行使する必要があります。地代の賃料増減額請求について詳しく解説します。

「相場と違う」という理由で地代を変更できる?

土地の所有者の中には、「地代の相場」と「実際の地代」に開きがあるので「相場に合わせて地代を変更したい」とお考えになる方もいらっしゃいます。しかし、「相場と違う」という理由だけで地代は変更できません。その詳しい内容を確認しましょう。

「地代の相場」と「実際の地代」に開きが生まれるケースとは?

「地代の相場」と「実際の地代」の間に大きな開きができる、典型的なケースが都市開発です。その一例をご紹介しましょう。

[相場と開きがある地代の一例]

以前は、周囲が畑ばかりで交通の利便性が悪い土地だった。土地の価格が安かったので、それに合わせて相場に近い地代を設定した。その後、新駅が近くに出来て都市開発が進んだため、土地の価格が高騰して(固定資産税も上がって)、地代の相場と見合わなくなった。

逆に、以前は賑わっていて集客が見込める土地だったけれど、人口減少とともに売上や土地の価格が大幅に下がって、借地人が支払っている地代が見合わなくなったというパターンも考えられます。

「相場と違う」という理由だけで地代の変更はできない

では、「地代が相場よりも安すぎる(土地の所有者側)」あるいは「地代が相場よりも高すぎる(借地人側)」という理由だけで地代を変更することは可能でしょうか。

結論を申し上げると、「地代が相場よりも安い、高い」という理由だけで地代を変更することは難しいといえます。なぜなら、そもそも地代は当事者同士で自由に設定できるものであり、必ずしも「相場に合わせなければならない」わけではないからです。

もちろん、「地代が相場よりも安いから(または高いから)、地代を変更したい」と相手方に申し入れ、相手方がそれを受け入れれば地代を変更することは可能です。

「地代の変更」の合意ができない場合は、賃料増減額請求を行使できる

「地代を変更したい」と相手方に申し入れても、それを受け入れてもらえないケースもあります。この場合は、「賃料増減額請求(地代等増減請求権)」に基づいて権利を行使していくことになります。その詳しい内容を確認しましょう。

賃料増減額請求によって、賃料の増額・減額を求められる

賃料増減額請求(地代等増減請求権)とは、当事者間で地代について協議したものの合意に達しない場合、地代の増額(土地の所有者側)、あるいは減額(借地人側)を相手方に請求できる権利です。

なお、賃料増減額請求は、地代(借地借家法11条)と貸家の家賃(同法32条)のどちらでも請求できます。

賃料増減額請求権を行使できる条件とは?

「地代」と「貸家の家賃」の増減額請求は、基本的な考え方はほぼ同じですが、本稿は「地代」がテーマですので、今回は「借地借家法11条」(地代等増減額請求権)に沿って解説していきます。

当事者が地代等増減額請求権を行使することができるのは、地代が不相当になった場合です。不相当になった場合とは、現行の地代が決められた時点(前回の合意時点)を規準として、「当初決められた地代がその後の事情の変更によって不相当となった場合」をいいます。
つまり、逆に言えば、前回の地代の合意以降に地代を増減額することが相当だと認められる「事情の変更」が存在しない場合には、地代の増減額請求権は認められません。

地代が不相当かどうかは、次の要素を考慮して、判断します。

・租税(固定資産税など)その他の公課の増
・土地の価格の上昇もしくは低下その他の経済事情の変動
・近傍類似の土地の地代などとの比較

なお、同法において当事者は「将来に向かって」地代の増減を請求できると規定しています。

もう一つ、同法で見逃せないのは、一定期間、地代を「増額しない」という特約がある場合はその定めに従うという規定です。このような特約が借地契約にある場合は、地代の増額を主張できません。

特約に効力があるのはあくまでも「地代を増額しない場合」であって、「地代を減額しない場合」ではありません。この部分も勘違いしやすいので注意しましょう。

賃料増減額請求を行使する際のポイント

土地の所有者や借地人が「賃料増減額請求(地代等増減請求権)」を請求する際は、以下の3つのポイントがあります。

・「地代をいくらにする」と相手方に意思表示をする
・裁判確定までは、増減請求以前の地代の支払い・請求で可
・「調停→裁判」の流れに沿って請求する

いずれも、賃料増減額請求を請求するために欠かせないポイントになります。それぞれの詳しい内容を確認しましょう。

ポイント1:「地代をいくらにする」と相手方に意思表示をする

賃料増減額請求は、相手側に「地代をいくらにする」という意思表示が到達して、はじめて権利を行使できます(形成権)。なお、「できれば地代をいくらにしたいのですが、いかがでしょうか」というように、相手方にお伺いを立てても賃料増減額請求を請求したことにはなりません。

つまり、賃料増減額請求を請求する際に重要なのは、相手方に対して「○年○月から地代をいくらにする」と明確に意思を示すことです。請求した事実と日付を記録することを考えると、「配達証明付内容証明郵便」などを用いて意思を示すのが望ましいでしょう。

ポイント2:裁判確定までは、増減額請求以前の地代の支払い・請求で可

土地の所有者・借地人ともに、賃料増減額請求が到達しても裁判確定までは、増減額請求以前の地代を請求または支払っていれば問題ありません。ただし、裁判が確定した場合、不足していたり、もらい過ぎていたりした地代があれば、以下のように対処する必要があります。

・借地人:不足していた金額に利息(年1割の割合)を付けて支払う
・土地の所有者:もらい過ぎていた金額に利息(年1割の割合)を付けて支払う

ポイント3:「調停→裁判」の流れに沿って行使する

賃料増減額請求は、まずは簡易裁判所に調停を申し立てて合意に至らない場合、訴訟を提起するという流れになります。賃料増減額請求は「調停→裁判」の流れに沿って進めていきましょう。

賃料増減額請求をするなら、できるだけ早く意思表示すべき

前述の通り、「賃料増減額請求(地代等増減請求権)」は相手側に「地代をいくらにする」という意思表示が到達して、はじめて権利を行使できます。つまり、賃料増減額請求をするなら、「相手方にできるだけ早く意思表示をしたほうがよい」ということになります。

身近に相談のできる賃貸トラブルに詳しい弁護士がいない場合は、当事務所までお気軽にご相談ください。状況を伺った上で「賃料増減額請求をするべきか否か」から助言することができます(初回相談料30分無料)。

借地・底地に関するお悩みは
借地権に強い弁護士
お任せください
初回のご相談は30分無料です

お電話でのお問い合わせ

受付時間:平日 9:00~18:00

メールでのお問い合わせ

メールでお問い合わせ

オンライン相談の申し込み

オンライン相談
対応エリア
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県
電話 オンライン相談 メールでお問い合わせ

Copyright ©弁護士による借地・底地. All rights reserved.